原付=ラッタッタ?の思い出

 1970年代後半だったと思いますが、ホンダは「ロードパル」というソフトバイクを発売しました。当時の人気女優「ソフィア・ローレン」さんを起用し、キャッチフレーズの「ラッタッタのロードパル」が原付バイクの代名詞にさえなりました。

 当時通っていた高校の国語の先生が、天気の良い日に、よく緑のロードパルで通勤している姿が生徒たちの間で話題になり、「ラッタッタの○○先生」という愛称で呼ばれていたほどです。

 時が流れ、大学生になった私は、とにかくバイクに乗りたいという思いで原付免許を取りに行きました。

 午前中に筆記試験が終わり、午後の合格発表の後、試験場のコースの一角を使って、スクーターを使った実技講習が行われました。合格した人の中には、数名のおばさまたちがいたのですが、その方たちが「実技講習だって。私、自転車も10何年乗っていないのに。いきなり『ラッタッタ』なんか乗れるだろうか?(^_^)」と話しているのが聞こえました。

 高校の先生が乗っていたあの頃から、随分時が流れていましたが、「原付=ラッタッタ」は、生きているんだと思い、思わず笑顔になりました。