昭和のスクーターの思い出②

 ‘80年代は、覚えきれないほどの種類のバイクが発売されました。

 ホンダだけでも「タクト」「スカイ」「スカッシュ」「フラッシュ」「イブ」「パル」「ビート」「リード」「リーダー」「ボーカル」「DJ -1」などなど。

 さらに「スリーター」という新ジャンルの3輪スクーターも続々発売されました。

「ストリーム」「JOY」「ジャスト」「ジャイロX」「ジャイロUP」「ロードフォックス」などなど。特に「ジャイロX」の広告コピーは斬新で、「俺は北で生まれた。」というこのコピーは、今でもはっきり覚えています。

 ちなみに学生時代は、新型が出ると誰かが買って乗ってくるので、見かけるとつい立ち止まって見てしまいました。そのうち何台かには乗せてもらいました。

 「リード」は力もあり、車体もしっかりしていて安定感がありました。「ビート」は可変増幅排気システム(VTACS)が装備されていて、足のペダルを踏むと急にパワーアップして速くなるので、2種類の性格を持っていて面白いスクーターでした。

 異色だったのが3輪の「ストリーム」と「ロードフォックス」でした。

 「ストリーム」は今見ても斬新で、未来から来たのかと思うようなフォルムでした。しかし一般道のでこぼこには弱く、ショックがお尻にダイレクトに伝わるのがちょっと残念でした。

 「ロードフォックス」は、見た目の通り「ゴーカート」のような感覚で、ステップが2種類あって、アメリカンのように足を前に投げ出すようなポジションも取れました。

 これらのモデルはほとんどが2ストでしたので、小さいながらも山坂の多い街でもスムーズに走ることができました。(当たり前ですが…)

 当時初めて原付を買った店のメカニックの方がおもしろい人で「大学近くの〇〇坂さぁ。もしかしたら登れないかも知れないよ…(^^)な〜んて、冗談だよ〜!」と言われて大笑いしたことも思い出しました。