原付一種存続のための新たな道③

 現状のままで第四次排ガス規制をクリアさせることが難しいという判断なのか?あるいは実用車の多い原付一種をモデルケースとして開発しているのか?国内メーカーからは、電動の原付一種モデルが発売されています。

 ホンダの「ベンリーe」、ヤマハの「eビーノ」、スズキの「eレッツ」。中には生産終了になったものがありますが、自動車同様電動化への道を模索しているように思えます。

 地球温暖化が加速する中、CO2の削減は待ったなしの状況になっていると思います。

 自動車であれば充電インフラの整備や充電に必要な電力をどう確保するかなどなど課題は山積しています。

 その点バイクは着脱できるバッテリーを備えていますので、家庭でも簡単に充電できますし、充電済みのバッテリーと交換できる拠点が整備出来れば、出川哲郎さんの番組のように、突然最寄りのお宅で充電してもらうことになったり、途中で足止めされる心配もないでしょう。しかし車体の大きさから搭載できるバッテリーの大きさが限られ、番組のように30kmそこそこで充電切れになるのでは、まだまだ実用的と言うには程遠い気がします。

 また供給できる電力にも限りがあり、バッテリーを生産するために必要な「レアアース」や「リチウム」など希少資源の奪い合いにもなるでしょう。さらに劣化したバッテリーのリサイクルなどを考えると、自動車もバイクも一気に電動化するのには無理があると思います。

 百数十年の歴史を持つ内燃機関を全く別のものに転換するには、様々な問題を乗り越えていく必要があります。今あるものを時代に合わせてより良いものに改良したり、ハイブリッドや水素エンジンのように次のステップへの橋渡しとなる技術を活用して、少しずつでもCO2削減に努力するということが必要なのではないでしょうか?

 そのための一つの道が、排気量ではなく、出力を基準にした原付一種、二種の新しい区分の設定なのだと思うのです。

 今回の要望が、原付一種の廃止や原付免許制度の廃止のような非建設的な議論にならないことを願っています。

 原付一種を生活や仕事の足としている方達のためにも…

    長々と書きましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。