アメリカとカブの以外なつながり!?

 今回もネット記事の話です。

 アメリカのバイクと言えばハーレーに代表されるような大型バイクで、どこまでも続く直線のハイウェイを颯爽と走るイメージがあります。

 あるいは大型のオフロードバイクで、砂漠地帯を縦横無尽に走りまわるというシーンを想像します。

 ところが1962年にホンダがアメリカに「ドリーム」や「ベンリィ」など数種類のバイクを輸出したところ、「CA100」というカブ系モデルが人気になったそうです。

 実はそこにはホンダの「ナイセストピープルキャンペーン」という販売戦略策があったそうです。

 当時のアメリカ人の中には、「バイク」という乗り物に嫌悪感を抱いていた人達が少なからずいたようです。「バイクに乗りたい」と言う子どもに抵抗を示した母親もいたのかも知れません。

 そこでホンダは、ごく普通のアメリカ人の人たちが、カジュアルな格好で楽しそうにカブに乗っている様子をポスターにして、「バイクに乗ることが決して特別なことではなく、素敵なことだ」ということを前面に出した「ナイセストピープルキャンペーン」を行いました。赤いポップなデザインのカブとも相まって、バイクに対してネガティブな印象を持っていた人々の共感を得ることができたようです。

 このようにしてヒットしたカブですが、中には大型のバン等に積んで、山や川に出かけ、狩猟や釣りの足としての需要もあったようです。大型バイクは持っていても、細い道をスイスイ入って行けるバイクの必要性があったのかも知れません。

 日本ならモンキーやヤマハのポッケ&フォーゲルのようなレジャーバイク感覚で、カブを積んでいたとは、スケールの違いを感じますね。

 ホンダの綿密な戦略があり、カブのアメリカ進出が成功しました。一度耳にした時は「アメリカでカブ!?」と思ってしまいましたが、ベストセラーのバイクに国境は無いのかも知れませんね。